みなさん こんにちは!
『餃子大王』ベーシストじゅんちゃんのブログにようこそ!
5月14日(土)早朝。何気なく前日の夕刊をパラパラと眺めていると…。「えっ!何?」と気になる見出し発見!
【「流浪の月」に主演 広瀬すず】
読んでみると、凪良ゆうさんの『流浪の月』映画化の話題。主演は広瀬すずさんと松坂桃李さん。全国ロードショーは前日5月13日からすでにスタートしていたようです。
「次に書くとしたらこの本かな」と考えていた『流浪の月』。
そろそろ書こうかなと思っていた矢先のニュースにびっくり!同時に、何だか出遅れた気がして「書くのやめようかな…」と弱気になっていました。
すると、今度はモダンチョキチョキズの保山宗明玉さんが「李相日監督の「流浪の月」を初日舞台挨拶映像付きで見てきた」とFacebookに投稿!
「やっぱり僕も書いてみよう!」ということで、まずは『流浪の月』再読。いよいよ本日書かせていただきました。
一読に要する時間は約5分。最後までお付き合いください。

『流浪の月』
2020年5月。コロナ禍の影響で始めた読書生活はブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が出発点。『流浪の月』はその次に読んだ作品で、「2020年本屋大賞受賞」という本の帯の文字に誘われて購入しました。
物語は、5年前の「女児監禁事件」を発端に展開していきます。「加害者」はロリコンと呼ばれる佐伯文。「被害者」は小学生の家内更紗。二人は「女児監禁事件」の解決とともに一度は離れますが、十数年後、再び出会うことになります。
「事件という言葉から受けるイメージとは裏腹に、静かに穏やかに進んでいく物語。決して荒々しい描写も衝撃的な出来事も出てこないのに、心がずっと落ち着かない。そして、読み終えた後に残る安堵感とも空虚感とも異なる不思議な感覚。切ないのか悲しいのか、それとも嬉しいのか…。」
自分でもわかりませんでしたが、僕はこの作品がとても好きでした。何だか温かい気持ちになれたからです。そして、心が落ち着かなかったのは、ずっと心が震えていたからだということも後になって気がつきました。
物語に書かれている更紗の思い。「いたわりや気配りという善意の形」「みんな自分を優しいと思っている」…。
本の帯には「せっかくの善意を、わたしは捨てていく。そんなものでは、わたしはかけらも救われない。」とも書かれています。

学校教職員として
世の中の価値観が多様化し、個人の生き方が尊重される時代になってきました。しかし、平和な世界を形成する構成員である以上、守らなければならないルールがあります。また、それぞれの国・地域独自の文化や風習もあります。
学校教職員はこれらのルールや文化に基づいて、人権教育や道徳教育を展開しているため、時には個人の生き方に深く関わることになります。でも…。
「いたわりや気配りという善意の形」は、本当にいたわりや気配りになっているのだろうか。「自分を優しいと思って」行う行為は?
もしかすると更紗のように、誰も「そんなものでは」「かけらも救われない」のでないだろうか。僕はそんなことを考えてしまいます。
僕の失敗
僕は20代の頃に、大きな失敗をしました。とても大事に思っていた「ある子どものために」、自分でストーリーを組み立てて学級会を実施。その計画は「善意」によるものでしたが、結果は最悪。自分勝手なストーリーはその子を深く傷つけただけで終わってしまいました。
それ以来、僕は「この子のために言っている」「この子のためにしてあげている」という考え方には少し慎重?懐疑的?になっています。教職員の「せっかくの善意」ですが、時におせっかいであったり、価値観の押し付けになったりすることを、僕は知っているからです。

学校教育への期待
メディアは毎日、世界中のあらゆる出来事を報じています。事実だけでなく、それに対する評価や対策についてもコメントしています。
たとえば、『流浪の月』の佐伯文が起こしたような「犯罪から子どもたちを守るためには」どうすればよいか。あるいは、「望まない妊娠を根絶するためには」…など。こんな時、よく耳にするのが学校教育への期待です。
他の先進国と比べ、日本の学校では「性暴力根絶」に必要な「包括的な性教育」が十分になされていないと指摘する専門家がいます。「包括的な性教育」とはジェンダーやLGBTQ+などを含む人権尊重を基盤とした幅広い性教育のこと。たしかに重要な教育課題です。だから、この指摘は決して間違っていないのだろうと思います。
社会全体で行う教育
しかし、やはりどこか違うなと感じます。
学校教育が話題の中心になりがちですが、家庭や地域、社会全体での「性教育」はどうかという点はあまり議論されないのです。家庭や社会全体での性教育は、他の先進国と比べると遅れていないのだろうか…。そう考えてしまいます。
たしかに『おうち性教育はじめます』(フクチマミ・村瀬幸浩著 KADOKAWA)を読めば、全国のママ・パパの悩みがわかります。『これからの男の子たちへ』(大月書店)の著者・太田啓子さんも悩みながら実践されたそうです。みなさん、とても苦労をされているのですね。それなのに一歩街に出れば!テレビをつければ!YouTubeやInstagram、TikTokを見れば…。

学校教職員への思い
このような状況の中、教科等の学習以外にも多くを期待されている学校教職員。どうしても、個人の生き方に関わる支援・指導が必要になることがあります。
しかし、教職員の方々には助言・指導の前に必ず考えてほしいことがあります。自分の「せっかくの善意」が、おせっかいや価値観の押し付けになっていないかということを。そして、もしかすると、「そんなものでは」「かけらも救われない」のではないかということを。
教職員は多くを期待される中、何とかその期待に応えようとしています。それが、業務過多と感情労働の増加につながっていてもなお頑張ろうとしています。
『協働のすすめ』でも書きましたが、学校に多くの期待を寄せるなら、学校をパワーアップさせることが必要です。すべてを教職員任せにするのではなく、分業・協働が必要な時代です。
多くの方々が学校を支援する手立てを一緒に考えてくださるといいなと思います。そして、頑張っている教職員を温かい目で見てくださるとありがたいなと思います。そうすれば、ほんの少し、学校教員不足解消にもつながるのではないか…。そんなふうに思います。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
またお越しください!
お待ちしています!