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教育

小学校の校長の仕事② #8

みなさん こんにちは!
『餃子大王』ベーシストじゅんちゃんのブログにようこそ!

今日は「小学校の校長の仕事①(4/13)」の続編。学校教育法第37条第4項の前半部分である「校長は校務をつかさどり…」について書いてみたいと思います。最後までお付き合いください。

学校の組織

学校組織の多くは鍋蓋型です。鍋蓋の本体が教職員で、小さな持ち手部分が管理職。つまり、民間企業によくあるヒエラルキーと呼ばれるピラミッド型構造ではありません。学校によって首席(主幹)や主任等もいますが、実際の職務は学校によるため、多くの学校は「フラットな関係の教職員と少数の管理職」という鍋蓋型組織であると言えます。

そのような組織構造ゆえ、学校経営・運営のあり方も民間企業と違い、かなり特徴的です。もちろん、そこには歴史的背景が存在します。

学校の文化

かつて日本が世界大戦へと進んでいった時代。学校は戦時下教育として皇国民を育成する教育へと舵を切り、小学校は国民学校へと名称が変更されました。初等教育における国民科・体練科、中等教育における軍事教練・勤労奉仕など教育内容にも大きな変化が見られます。このような戦時下教育への急激な転換は、「大東亜共存圏建設」という政治目的が教育本来の目的よりも優先されたことを意味するだけでなく、教育を政治的に利用した結果であると言えます。

僕たちは子どもたちと多くの平和学習に取り組み、戦中・戦後を生きた方々から多くのことを教わりました。戦時下教育に携わった先輩教職員の苦悩についても学びました。

トップダウンへの警戒という学校文化。即ち、民主的な組織として、教職員自らが考え、方針を決定しようする文化は、歴史から得た教訓であり、今後も大切にすべき財産でもあると僕は考えています。

ワンマン経営の問題点

校長の肩書だけで教職員の信頼を得られる時代は終わりました。また、時代の流れはインクルージョン。「教職員は学校の命」ですので、教職員の思いや考えを尊重することはとても大切です。志水宏吉先生(大阪大学大学院教授)の言われる「気持ちの揃った教職員集団」は、学校の経営・運営上最大の強み!僕はずっとそう考えています。
ですから、校長先生方には、ご自身がよほどのカリスマでもない限り、教職員を信頼し、インクルーシブで協働的な組織をつくることを勧めます。独裁・独善的な手法では、学校経営の方向を見誤るだけでなく、教職員組織の育成をも阻害してしまいます。

教職員による判断

では、方針決定を職員会議等での教職員議論に委ねて良いかと聞かれると、僕の答えはNOです。「民主的な組織づくり・インクルージョン…」とキーワードを並べられてもNOです。根拠法令もありますが、それが理由ではありません。

たとえば、学校の「判断」への批判対応。校長自らが主体的に判断するというプロセスを経ていないと説明に困ってしまいます。その挙句「そういう意見が多かったのです。私の意見は違うのですが…」なんて話してしまったら最悪です。こんな責任転嫁は学園ドラマの中だけにしてほしいものです。 そもそも判断に迷うような問題には様々な意見があって当たり前。校長は教職員の代表として、判断理由を堂々と説明すればよいのです。もちろん、保護者対応等には相手へのリスペクトと配慮が必要ですが、その話題はまた後日。

校長の判断

一方で、コロナ禍により、自治体や教育委員会に方針決定を求める校長が増えました。「歴史から得た教訓はどこへ?」ととても残念な気持ちになります。上部組織に統一した指示を…というのは、児童・保護者の不信感防止など一定のメリットが期待できることは事実です。しかし、僕はデメリットの方が大きいと思います。

現場のことは現場の教職員が一番良く知っていますので、校長は独善的にならずに、教職員の声に耳を傾けるべきです。そのために、個々の思いや考えを引き出す工夫も必要です。そして、集まったたくさんの情報を、高所大所から多面的・多角的に分析。教職員の思い・考えを十分に理解した上で、意思決定は自らの責任において校長が行うというのが僕の考えです。
ただし、これは学校グランドデザインに関わるフィロソフィーとそれに基づく方針などの重要課題、昨今のコロナ対応方針など大きな事案に対する判断を必要とする場合の話です。

それ以外の課題、たとえば校務運営組織の具体的な取組などは、むしろ教職員に意思決定の権限を委譲することを勧めます。なぜなら、「教職員に権限を委譲する」ことも校長の意思決定によるものだからです。僕の組織論についてもまた後日お話しします。

校務をつかさどる

最近、「納得解」や「最適解」という言葉をよく耳にします。「正解」とも「多数派の解」とも違う「解」。インクルーシブな組織づくりを推進し、教職員一人ひとりが強みを発揮し合うことで、より良い方針を決定するために、特に「納得解」を目指すのはとても良いと感じます。

Society5.0に加えてコロナ禍…。新たな時代への対応に加え、難しい判断を迫られることが増えています。校長先生方のご苦労は大変!でも、仲間である教職員とともに前向きな議論を積み上げて、正解のない時代の納得解を探してほしいと思います。


教職員の思いをもとに最終の意思決定を行うことが校長の仕事であり、すなわち「校務をつかさどる」こと!学校組織の決定に全責任を負うのは校長であるという自覚こそが、校長の尊厳・品格の保持、そして教職員からの信頼につながるのです。さらに言えば、それこそが校長の楽しさ&醍醐味でもあります!
あとは、校長先生自らが自信を持って周りに情報発信をするだけ!がんばってください。応援しています!

「校長の仕事②」にお付き合いくださり、ありがとうございました!


次回もよろしくお願いします!
お待ちしています!



「小学校の校長の仕事② #8」への2件の返信

こんな校長さんの元で働けたらいいなぁと率直に思います。今まで数々の校長の下で働きましたが、良かったなと思えるのは片手に余ります。
企業の管理職と学校の校長や教頭とは根本的に違うものだということがわかっていない人が大阪の首長になってから、変な方向に行ってしまったなぁと感じてます。

北田循一さん!コメント&お褒めの言葉ありがとうございます!でも、教職員の方々の目に僕がどのように映っていたのかはわかりません。
それから、僕自身は企業の手法も大いに参考にしていました。ただ、おっしゃる通り、学校現場にどう生かすかは考えどころだと思います。
僕の思いや考えを書き綴るだけの(しかも長文の)ブログですが、またお越しいただけると嬉しいです!

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